我が家の書棚を紹介します(その2)|第9回 黒田研二 エッセイ

(その1はこちらから)

 皆様、一ヵ月ぶりのこんにちは。
 自宅に閉じこもってぐうたらりんと過ごしているうちに、5キロも太ってしまった黒田です。いや、マジでやばいっす。アイドルのライブに出かけて、歌って踊って騒ぎまくれば、これくらいのウェイト、どうにかなるはずなんですけど、以前のような日常が戻ってくるのはまだ当分先のこと。仕方なく、家の中をひとり孤独にスキップしながら、楽しく(虚しく?)シェイクアップに励む毎日であります。
 とはいえ、休業中だったお店も少しずつ再開し、古書店へのお出かけもそろそろ始められるんじゃないかという雰囲気になってきましたよね。自粛期間中にネットで調べまくり、面白そうな古書店をたくさんピックアップしました。早く出かけてみたいなあと今からワクワクしております。
 つーわけで、再び古書店を紹介できるようになるまでは、我が家の書棚を紹介してお茶を濁す予定。そんなもんどーでもいいわ、と思われるかたもたくさんいらっしゃるとは思いますが、もうちょっとだけご辛抱ください。
 さて。本の重さに耐えきれずに崩壊した我が家の書庫が新しく生まれ変わったのは今から十五年前のこと。
 当初はこの書庫に、僕の所有するすべての本が収まっていましたが、本は日々増殖する生き物です。あっという間に棚からあふれ出してしまったため、現在は四六判の書籍の一部を別の場所に保管中。今回紹介する書庫はノベルス、文庫、そしてコミックスが中心となっております。
 それでは順に書棚を見ていくことにしましょう。

<編集者注:以下、画像クリックで拡大します>

まずはノベルス棚。著者別あいうえお順で並んでいます。


収まりきらないので前後二段で収納。

 1990年代――講談社ノベルスの新刊を毎月楽しみにしていた人は大勢いたと思います。僕もそんな本格ミステリマニアのひとりでした。『ウェディング・ドレス』でデビューして以降、毎月の新刊がすべて出版社から送られてくるようになったときは「なにこの素敵すぎるサービス。うっほほーい♪」と小躍りしちゃいましたよ。光文社カッパノベルスから本を出したあとは、そちらの新刊も送られてくるようになり、2000年代に出版された講談社ノベルス、カッパノベルスはジャンルを問わず相当数を所持しております。当然、未読本もかなりあり(焦)。

 


こちらは叢書棚。


中学~高校時代に買いそろえた「筒井康隆全集」!(なぜか1冊行方不明)

 先ほど申しましたとおり、四六判の書籍は別の場所に保管しているのですが、叢書だけはまとめてここに並べています。
 叢書って書棚のどこに並べるか迷うことが多いんですよね。叢書は叢書でまとめるべきか? それとも著者別で並べるべきか? 試行錯誤を繰り返した結果、今はこのような形になっております。統一された背表紙を眺めるのはやはり、気持ちのいいものです。


こちらは文庫棚。

 ノベルス棚同様、著者別あいうえお順で並んでいますが、よく見ると、僕があまり読みそうにはない本もあちこちに。


五木寛之や井上靖がずらり。

 これらの文庫本はすべて父が生前に購入したもの。断捨離はわりと得意なほうですが、本に関してだけはどうしてもできないんですよねえ(だから床が抜けたりするわけで)。父が好きだった本をいつか僕も読んでみたいなと思いつつ、なかなか実行されぬまま今日に至っております。


こちらは父の影響で読み始めた作品たち。

 松本清張さんは父が勧めてくれた『高校殺人事件』が面白くて、その後自分でも何冊か買いました。表紙カバーのないものは父の買ったもの、それ以外は僕の買ったものだと思われます。しかし、大好きだった『高校殺人事件』はなぜか見当たりません。どこへ行っちゃったんだろう?
 井上ひさしさんの『ブンとフン』は僕が初めて読んだ大人向けの小説でした。小説ってなんでもアリなんだな。楽しませかたにルールなんてないんだな――そう思わせてくれた貴重な一作です。この本と出会っていなかったら、もしかしたら作家になっていなかったかもしれません。


コミック棚。

 コミック棚は書庫の一番奥に位置するため、ひじょうに写真が撮りにくく、全体像を上手にお見せすることができません(悲)。『名探偵コナン』や『金田一少年の事件簿』などのメジャー作品から、なんじゃこりゃ? っていうマイナーなものまでいろいろと。
 続いて、趣味でまとめてある棚もいくつかご紹介。
 


児童書棚。

 学研のひみつシリーズは小学生時代の僕のバイブルでした。僕の雑学知識の大半はこの本から得られたものです。


クリスティー棚。

 中学生のときにテレビで見た「ナイル殺人事件」に大きな衝撃を受け、その後、沼にはまりました。最近はまた映像化が国内外問わず頻繁に行なわれていて嬉しい限り。


コロンボ棚。

 小学生のときはNHKの放映を父と一緒に夢中になって観て、その後、水曜ロードショー→金曜ロードショーで放映されれば必ず録画し、新シリーズの放映開始に狂喜乱舞し、コロンボ研究家の町田暁雄さんに声をかけていただいて同人誌にも参加したり……僕の人生、コロンボなしでは語れません。

 今回、このエッセイを書くに当たって、ひさしぶりに書庫をじっくりと眺めましたが、本を眺めていると、その当時の思い出が鮮明によみがえってきて、なんとも懐かしい気分にさせられます。ちょっとしたタイムトラベルですよね、これ。
 そんなわけで、次回はさらに深く自分語りをさせてもらおうかなと思っています。皆様、あとほんの少しお付き合いをよろしくお願いいたします。


《今月のくろけん》
 青鬼シリーズの最新刊『青鬼 怪魚のねむる水族館』(PHPジュニアのベル)が現在発売中。このシリーズ、おかげさまで累計80万部を突破しました。感謝。本作のスピンオフシリーズ『青鬼調査クラブ』(波摘さん著)の2巻も6月下旬に発売予定。2冊併せてよろしくです。
https://www.php.co.jp/books/detail.php?isbn=978-4-569-78926-2

黒田研二

黒田研二(くろだ・けんじ)
作家。出版社勤務を経て、2000年『ウェディング・ドレス』(講談社)で第16回メフィスト賞を受賞してデビュー。主な著作は『今日を忘れた明日の僕へ』(原書房)、『カンニング少女』『キュート&ニート』(以上文藝春秋)など。近年は『逆転裁判』『逆転検事』のコミカライズ(講談社)、『真かまいたちの夜』のメインシナリオ、『青鬼』のノベライズ(PHP研究所)など、ゲーム関連の仕事が中心。得意なスポーツは水泳、スキー。好きなものは柴犬、アイドル。
Twitter:https://twitter.com/kuroken01

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