コアマガジン~マイウェイ出版の投稿系アダルト雑誌・『新生ニャン2倶楽部』およびその別冊などを多数お譲りいただきました、ありがとうございます!
ニャンニャン系投稿雑誌の歴史
投稿写真系アダルト雑誌を代表する「ニャン2(ニャンニャン)倶楽部」シリーズ。その起源は1981年発行の「アクションカメラ術 盗み撮りのエロチシズム」(KKベストセラーズ)に由来します。この時期デパート屋上などでのアイドルの営業風景からパンチラの瞬間などを撮影し、青年向け雑誌の1コーナーに投稿するムーブが起こりました。
やがて『投稿写真』(サン出版:1984~1999)などそうしたアイドルの投稿写真を集めた雑誌が創刊されます。さらにその1コーナーでは読者自身が恋人などとの性行為を撮影・投稿していくようになります。サン出版はこれら素人投稿を集めて1987年に『投稿ニャンニャン写真』を創刊。さらに少年出版社が翌年創刊したのが『ニャン2PRESS』である、同誌がリニューアルしたのが今回ご紹介する『投稿ニャン2倶楽部』です。をはじめとする投稿写真専門誌の創刊につながっていきます。
なお、少年出版社は1985年に白夜書房の出版物の一部を発行する会社として設立。1995年にコアマガジンへと社名変更されます。
ちなみになぜどの雑誌も「ニャンニャン」という言葉を使うのか疑問な方も多いと思います。これは1983年に起こった15歳の未成年アイドルのプライベート写真流出事件がもとになっています。バラエティ番組の裸体に布団を羽織った状態でたばこをくわえたもので衝撃的な内容でした。この時セックスを婉曲的に表現する言葉として「ニャンニャン」が使用されるようになっていきます。
さらにではなぜその事件が「ニャンニャン事件」と呼ばれるようになったのかをつきつめると、当時シンガーソングライターの谷山浩子が日本放送で担当していた番組『谷山浩子のニャンニャンしてね!』(1982~1996)にいきつきます。もちろん番組名は単純にパーソナリティーの猫好きを反映したものであり(オープニング曲は『猫の森には帰れない』)、性行為とは全く関係ありません。しかし同時に猫の鳴き声である「ニャンニャン」を「する」という言葉の組み合わせから、色々なものごとを連想させるニュアンスの響きとしてちょうどよかったのでしょう。ちなみに自分は同番組はもちろん、オールナイトニッポン木曜第2部も聴いていたリスナーでした。だいぶ話はずれましたがどうしても「ニャンニャン」の真の語源まで触れておきたかったので。
ニャン2倶楽部の変遷

さて、お話を『ニャン2倶楽部』に戻しましょう。こうした雑誌は表紙などではアイドルや着衣モデルを採用することでアイドル雑誌の体裁をとっていることが多く、比較的若い読者などでも購入しやすい利点がありました。逆にいうと当時の本格的なアダルト雑誌は、表紙からして過激さを押し出すストロングスタイルだったわけですね。
もちろんそうした素人投稿写真も内容はどんどん過激化し、マニアックな投稿を集めた別冊も発行されるようになっていきます。SMや露出を特集したジャンルごとの別冊なども出るようになっていきました。過激化の原動力はもちろんライバル雑誌との競争もありましたが、同時に投稿者間での対抗意識なども顕著になっていきます。いわゆる常連投稿者の登場や、人気投稿モデルの編集部撮りおろし写真なども掲載されるようになり、誌面とは別のところでの密かなさや当てもあったようです。やがて21世紀に入って読者からの投稿も動画が多くなってくると、定期的に投稿動画を収録したDVDが付属するようになっていきます。
しかしこうした過激化がやがて当局の目にあまるようになっていき、初代『ニャン2倶楽部』は2013年に摘発されて休刊となります。しかし動画をメインとした『DVDニャン2倶楽部』として復活。2016年からはマイウエイ出版に移籍し、『新生ニャン2倶楽部』として発行されています。
現在アダルト映像メディアとしてのDVDは時代遅れと感じる人も多いと思います。あまり大きな声では言えませんがダウンロードコンテンツを使えばいいのにと思う方もいるでしょう。しかし90年代のインターネット黎明期にやむなくPCを勉強した世代にとっては、アダルトサイトにクレジット情報を教えるなどもってのほかという考えの人は少なくありません。これはリテラシーが高いわけではなく、あの頃あやしい海外サイトを踏んで妙な請求メールが届いたり、モニタ画面を謎のウインドウで埋め尽くされたような経験のある世代に共通した認識だったりします。DVD付アダルト雑誌の主な読者は、そうした層も少なくないのです。
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