『茶道名器鑑』(全6巻揃)を買取でお譲り頂きました。

神奈川県相模原市の茶道家のお師匠様より、『茶道名器鑑』(全6巻揃/求龍堂/限定1000部)をはじめ、出張買取にて蔵書を多数にお売り頂きました。
事前にお電話で大まかなお見積をさせて頂いておりましたので、「当日は安心してお取引をさせて頂きました」とのお言葉も、お客様より頂戴致しました。こちらこそ大切なご本を有難うございました。
それでは、早速にご紹介させて頂きます。

茶道名器鑑

 美術書の老舗、求龍堂から出版されました茶道に関連する全ての品を網羅した書籍です。

 まず分厚さと大きさが凄いことになっています。品を大きく鮮やかに載せなければならない美術書籍系の宿命ではありますがいやはや、それにしても大きいご本です。

茶道名器鑑中身

 箱を開けて見てみると、一冊の本に製本されているわけではなく冊子状に分かれているのが箱に収められています。流石にこの大きさと厚さで綴じても、自重ですぐにバラバラになってしまうだけでしょうから良い判断だと思います。こちらの方が軽くて見やすいですし。

 茶道名器鑑 はじめに

 本書が編纂された経緯が書かれています。随筆家でもあった茶人、高橋箒庵さんが残した『大正名器鑑』という偉大な書籍が既に存在していますが、その存在の偉大さを認めつつも流石に時代が進み情報の更新の必要があった為と記してあります。

目次

 目次を見て頂ければお分かりになるとは思いますが、載っているのは茶器だけではありません。和歌の載った巻物等を適当な大きさに切り取った歌切や墨蹟、絵画も含め10種目が収められています。茶道に使う道具は当然として、なぜ他の茶道とは関係がないように見える品まで載っているのでしょうか。それは茶道という文化が日本の他の文化とも密接に交わっていたからに他ならないと思います。

歌切

 こちらの歌切、書かれているのは古今和歌集より紀貫之と在原元方、読み人知らずの歌です。茶道と和歌の関係は切っても切り離せないものがあり、あの茶道を大成させた千利休などの茶人は、茶道の精神性を説明する時、多くの言葉を用いることよりも和歌を使っていました。利休も藤原家隆の歌「花をのみ待つらん人に山里の 雪間の草の春を見せばや」を引用することで、自分の茶道に対する精神性や感覚を説明しています。茶道の侘び寂びという概念は確かに和歌の中にも存在しているものと思います。写真の読み人知らずの歌「はるがすみ たたるやいづこ みよしのの よしののやまに ゆきはふりつつ」も読んでいると、どこか地味で空虚な心持を感じさせます。それがそのまま茶道の全てを表現しきれているとは思いませんが、どこか通ずる部分があるように思います。
 絵画であれば狩野派をはじめとして多くの茶の湯の絵を残しています。こうやって茶道も日本の多種多様な文化に交わって発展してきた文化であるな。と読んでいると強く思いますね。

 

茶道を多角的に見て、色々なことに気付かせてくれる美術書、『茶道名器鑑』のご紹介でした。お譲りいただき本当にありがとうございました。
(前回の『茶道名器鑑』のご紹介はこちらからご覧ください)。


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