陳氏旧蔵十鐘・泉屋清賞別集をお譲りいただきました。この度は三月兎之杜にお任せいただきありがとうございます。
撞鐘に青銅器などのロストテクノロジーと呼ばれる骨董品が詳細に記載された文献になります。語り継ぐべくした技術も失われる時は一瞬で、このように資料としてまとめられていることの方が稀であります。資料が残存しているという点では、私たちが現代にこの技術や資料を目にすることは奇跡と言えるでしょう。
古いもので約100年前の書籍になりますが、ここまで状態が良い書籍はとても珍しく大事に保管されていたことが伺えました。次の方へお繋ぎできることを嬉しく思います。
陳氏旧蔵十鐘
陳氏により作成された撞鐘の古銅印譜は、大変貴重な資料となっております。それは現存する書籍の冊数もさることながら、撞鐘の製造における背景が詳細に記載されているからです。青銅に関する合金方から、デザインの細部に至るまでを解説しているのでどのようにして撞鐘が生まれたかを知ることが出来ます。
様々な歴史的文献の資料を見てまいりましたが、発行された1922年でここまで詳細に記載された文献も見たことがありません。以前日本で作成された日本刀が現在は失われた技術になったように、撞鐘もまた再現できない技術になろうとしている中で資料として残されたことは感謝しかありません。
泉屋清賞別集
住友春翠氏が蒐集してきた青銅器をまとめた図録になっています。各ページに青銅器の大きさや重さなどの情報から、細部への見解などが各ページに記載されています。春翠氏が寄贈されたコレクションは多く、博物館でもコレクションの一部を目にすることが出来ます。
そのコレクションでも目にすることが叶わなくなった代物から、歴史の資料に出てくるような青銅器まで多数収録されております。書籍は青銅器と違い持ち運びやすく、資料として保管できるので多くの人が目にできます。如何に歴史的な価値があっても万人の目に留まらないのであれば、無いことと同じではないでしょうか。
価値あるものを収めた書籍がこうして世間に出回り、多くの人へ歴史的な価値を見出すことで新たな価値を創造できると思っております。新たな価値創造のために歴史的文献は、後世へ繋いでいくことが義務の一つであると感じております。
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