買取事例『モダン都市文学』(平凡社)をお譲りいただきました。

モダン都市文学

平凡社より発行の『モダン都市文学』全10巻をお譲りいただきました。この度は三月兎之杜をご利用いただきありがとうございます。

1920年代から日本文学の中で、近代都市の様子を表した小説やエッセイなどの文学を多数収録した書籍になっています。当時の都市の様子がどのようなもので、『モダン』がどのように表現されているかが特徴的な文学作品だと感じます。現代では使われていない言葉なども出てきますが、当時の雰囲気は掴めますので文化や倫理観を知ることが出来る書籍でしょう。

 

モダン都市文学1~5

モダン都市文学Ⅰ~Ⅴ

Ⅰ   : モダン東京案内
Ⅱ   :  モダンガールの誘惑
Ⅲ:都市の周縁
Ⅳ :  都会の幻想
Ⅴ :観光と乗物

1920~1930年代が舞台で当時は第一次世界大戦後の好景気、人々の暮らしに余裕が出ていて海外に繰り出す人も少なくない時代背景となっています。世界の最先端の流行に触れ日本でも特有の『モダン』が生まれた時もこの頃でしょう。

そうした当時の文体より『モダン』を感じ取れるのが、文学作品の良いところだと感じます。世間的や今の倫理観から見たら、様々な意見が生まれる話もあります。ですがそれは現代でも同じことで文化の隅々までを公にすることで赤裸々に語ってくれている文学作品ではないでしょうか。

 

モダン都市文学6~10

モダン都市文学Ⅵ~Ⅹ

Ⅵ  :機械のメトロポリス
Ⅶ :犯罪都市
Ⅷ:プロレタリア群像
Ⅸ  :異国都市物語
Ⅹ :都市の詩集

それにしても現代から丁度100年前となると時代を感じられますね。タイトルもどことなく現代にもある小説のようで『モダン』を感じ取れます。言葉選び自体は古臭さを感じさせないなんとも不思議な感覚です。

文学作品から学べることも多く、昔の作品ほどスラスラ読むのは難しいです。口で表すには難しい情緒を所々で感じさせてくれ、文学作品の面白さを伝えている書籍です。どこかで「その町の文化を学ぶにはその地域の酒場で酒を酌み交わすといい」という格言があり、文学にも同じことが言えると常々感じております。


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