ブルバキ『数学原論』(全巻揃)買取のお知らせ

ブルパキ数学原論

ブルバキの『数学原論』(東京図書/全37巻揃)をお譲りいただきました。有難うございました。
(前回のブログでは函本のブルバキ『数学原論』買取をご紹介させて頂きました)

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そもそもニコラ・ブルバキという名前は、皆様ご存知の様に、特定の個人名ではなく当時のフランス若手数学者集団が作り出した架空の人物です。わかりやすく例えますと、漫画家のゆでたまご先生とか推理小説作家のエラリー・クイーンのような、所謂共同ペンネームです。『数学原論』が執筆される前、論文が発表していた時はさも一人の人物であるかのように振る舞っていたそうです。流石に『数学原論』を刊行する時期には正体がバレてしまったようですね。
これが名も無き数学者たちの集団であったならば歴史に名も残らず消えていったと思いますが、このブルバキの創設メンバーが凄い人間ばかりでした。まず20世紀の著名な数学者の一人アンドレ・ヴェイユがいます。彼の業績について今更説明する必要はないかなと思います。個人的にフェルマーの最終定理が360年かけてようやく証明されるきっかけとなった「谷山・志村予想」が海外ではヴェイユが紹介したために、一時期は彼が提唱した「ヴェイユ予想」があったのに、「谷山・志村予想」を指して「ヴェイユ予想」と呼ばれてしまったというのは彼の影響力が分かる良いエピソードかなと思います。他にも著名で優秀な数学者ばかりで構成された集団であったのが今日まで存続している理由でしょう。

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さて肝心の中身ですが、ただひたすらに淡々と、定義、定理、命題とそれらの証明の羅列がひたすら並ぶだけです。本当にもう淡々と。恐らく、数学の心得の無い人間が目を通しても理解できる部分が一箇所も無いと思います。説明も図も存在しないので下手すればネクロノミコンにしか見えないかもしれません。こんな極北の構成になったのには勿論理由がありまして、この『数学原論』が書かれる時の方針が、「・数学をその第一歩から取扱い、完全な証明をつける。・ 叙述の仕方は公理的, 抽象的であり、原則として、一般から特殊へと進む。・内容は原則として厳密に定められた論理的順序に従って配列される。・すでに広い知識を持合わせている読者にしかその効用がわからないような事柄も含まれている。」というものだったのでこのような構成になってしまったのです。本当に理解できる者にしか読めないという、正にグリモワール(=魔術書)みたいな本です。しかしこの簡潔で無駄のない洗練された構成や使われている新しい概念は、間違いなく数学の発展に寄与したもので、『数学原論』が与えた影響は現在の数学の土台を作っています。そういう意味で歴史的に偉大な書物であることは疑いようがありません。
現在でもブルバキの活動は続いていて、毎年出される論文をフランス語の公式サイトから入手することができます。興味があれば是非覗いてみては如何でしょうか。


古書店三月兎之杜では、今回のブルバキのような数学の学術書や、物理学の専門書を積極的に買取させて頂いております。

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