『埴谷雄高全集』入荷販売中です

埴谷雄高全集

・別巻含む全20巻21冊揃/月報揃/初版(第1回配本奥付より)
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かの松岡正剛氏がWEBサイト「千夜千冊」で「ぼくが捻くれたのはこの一冊のせいだった」と書評を書いた本が、埴谷雄高の『不合理ゆえに吾信ず』(月曜書房)。
では自分はどのような埴谷雄高との出会いがあるかというと、それは北杜夫だったり、吉本隆明だったり、第三者経由であった。

小学校の頃に『船乗りクプクプの冒険』を笑い転げなら読んで以来、長らく北の愛読者であった。その北杜夫を高く評価し、北のお子さんの家庭教師もした人物が埴谷である。北は埴谷との対談集も出版しており、北は<いつか『死靈』を解説してみせる>と発言していた。あの難解な『死靈』を北はどのように論ずるのであろうと期待をしていたが、残念ながら北は果たさずに逝去してしまった。

成長し、政治や思想に一端に興味を持ち始め、吉本隆明の洗礼を受け、吉本が「永久革命者の悲哀」(『鞭と独楽』収録/未来社)を高く評価したことで、自身も埴谷の本を読んでみようと思った。吉本経由ということで、文学よりも『幻視のなかの政治』(未来社)など政治思想的な文章が中心であった。あの「吉本-埴谷論争」が起きても、100%吉本を支持しながら『ラインの白い霧とアクロポリスの円柱』(福武書店)なども冷静に読むことが出来た。このように埴谷を嫌いにならなかったのは、やはり北杜夫の存在が大きかったからだと思う。

自分はまだ『死靈』を全部読破出来ていない。止めてしまったのは第何章だったか、もう覚えていない。何しろ著者だって完結するのに50年かかった大著である(1946年-1995年)。しかも書いたのが埴谷雄高という、脳髄だけで出来ているような巨人である。読破できなくても許されるでしょう、という甘えがある一方、やはり読破してみたいという誘惑にかられる本である。読破したという方がいらっしゃったら、是非是非感想をお伺いしてみたい。
(過去の『埴谷雄高全集』ブログはこちら)

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