『御城碁譜』を宅配買い取りにてお売り頂きました。〈囲碁関係 書籍〉

弊店への着払い宅配買い取りにて、『御城碁譜』を、お売り頂きました。

御城碁譜

皆様ご存知かもしれませんが「御城碁」は「ごじょうご」ではなく「おしろご」と読みます。なかなか「おしろご」と読むとは初めて見た時などには思わないですよね。

御城碁譜

『御城碁譜』は全10巻揃いでして、外箱の内側には瀬越憲作毛筆署名が書かれています。

瀬越憲作毛筆署名

「御城碁」とは、江戸時代に囲碁家元の四家の棋士によって、江戸城にいる徳川将軍の御膳で行われた対局のことをいいます。それは棋士にとってはとても名誉なことであり、また家元四家にとっても覇権を争う上でも重要な対局だったといわれています。

徳川幕府御城碁年表

「御城碁」は、寛永3年頃から幕末の元治元年(約230年余り)まで毎年1回(御城将棋とともにだと2、3局)行われ、御城碁に参加ができる棋士は、家元四家の当主と跡目相続人や、大名または旗本の中で、囲碁にもっとも優れた者のみに限られていました。約230年余りに続いた御城碁で行われた対局は全部で536局、そして、参加した棋士は67人で、有名な成績としては、本因坊秀策の、嘉永2年から文久元年(1849年~1861年)にかけての19連勝です。

御城碁譜

その19年間無敗だった、本因坊 秀策(ほんいんぼう しゅうさく/出身・俗姓は桑原。幼名は虎次郎。)とは、裕福な農家(父は教養人格ともに優れていて、商業を営み尾道の旦那衆とも親交がある程です)で生まれ、幼いころからとても喜んで碁石で遊んでいた事から、母から囲碁を習うようになりました。

その後、父に連れられ尾道にでかけた時に、生まれてはじめて他人と対局をし、相手をした豪商は秀策の才能に驚き、生涯にわたり秀策の支援をしました。やがて秀策は「囲碁の神童」という噂が広まり、三原城主から城に招かれ対局をし、棋力を認められ、三原城に出仕するようになりました。

三原城主の浅野忠敬は、秀策の才能を伸ばすために、囲碁の指南役として碁豪の葆真和尚に指導を依頼し、秀策は囲碁と共に学徳も磨いていきました。やがて秀策の棋力は、葆真和尚をしのぐ程となった時、浅野忠敬は江戸での修行先を探して、本因坊家への入門を計らいました。
わずか9歳にして、本因坊家へ入門をした秀策は、兄弟子との手合わせや棋譜の研究などに誰よりも努力をしました。その努力により秀策の棋力・人柄を高く評価していた本因坊家は、秀策を正式な後継者にしようとしましたが、秀策はどんなに名誉あるお話だとしても自分が浅野藩士の籍であるという所から頑なに了承をしませんでした。ですがやっぱり本因坊家は諦められず、浅野本家と三原城主忠敬の両方から了解を得てから、秀策に後継者の話を持ちかけ、やっと承諾を得る事ができました。

こうして正式な跡目相続の手続きが行われたあと、江戸城にて徳川家慶とお目見えし、第十四世本因坊跡目として披露をされ、翌年の御城碁に出仕したのです。

御城碁譜

江戸時代まででは、棋聖と呼ばれていたのは、道策と本因坊丈和の2人だけでしたが、明治時代以降からは秀策の人気が徐々に高まり始めて、丈和に代わって秀策が棋聖と呼ばれるようになったのです。名人になった事はありませんが、史上最強棋士の候補だったとあげている者が多く、400局ほどの棋譜は秀策のものとして伝えられています。そんな秀策の棋譜を学ぶ者も多く、例えば韓国の李昌鎬は若い頃から秀策の棋譜を並べて、「私は一生かけても秀策先生には及ばないだろう」と語っているのは有名な話です。

御城碁譜

また、これは少し話が変わってしまいますが、『ヒカルの碁』という漫画・アニメでは、主人公である進藤ヒカルに取り憑いた平安の天才棋士・藤原佐為という者の霊がヒカルに取り憑く前に憑いていたのが、本因坊 秀策だった。という話もでてきています。
『ヒカルの碁』は若い子達に、囲碁ブームがやってくるほど人気でしたので、その漫画にも出てきた本因坊 秀策は囲碁界で最強の人物だったという事が若い世代の方達にも広まったのではないでしょうか。

御城碁譜

古書店三月兎之杜では、今回の『御城碁譜』のように1点だけでも買い取りをさせて頂いております。
以前は、歴代名人打碁大系をお売り頂きました
また、囲碁関係の書籍の中でも、なかなか個々ではお値段をお付けすることが難しい書籍もやはりございます。そういった場合はある程度冊数をお持ちのようでしたら、おまとめさせて頂き、ご一括という形で買い取りをさせて頂きます。
例えば(こちらは囲碁ではなく将棋のご本ですが)、山形県天童市より宅配買取にて将棋のご本をお売りいただきました

古書店三月兎之杜では、いろいろな買い取りの方法がございますので、少しでも気になられましたらお気軽に、古書店三月兎之杜の囲碁・将棋買取ページよりご相談下さい。

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