中国古来からの印章を集めた『澂秋館印存』の希少な和本綴じ全10冊揃いをお譲りいただきました。
ありがとうございます。
中国における印章文化
中国では古来より、石や金属に刻まれた印章によって身分や役職の高い者からの許可を保証していました。日本における現代の印鑑文化と変わらないですね。歴史小説などで度々皇帝位の象徴となる「玉璽」や、後漢の光武帝から贈られたものという説のある国宝「漢委奴国王印」などですね。「璽」は皇帝が用いる場合、「印」は官吏以下一般の者までが使う場合に用いられ、基本同じものを示しています。要はハンコです。
印章に文字を刻むことを篆刻とし、そこに用いられる書体は時代や流行によって変化していきます。中国では書道の一ジャンルとしてこうした書体が収集され、鑑賞や研究に用いられるようになりました。
『澂秋館印存』
今回お譲りいただきました『澂秋館印存』は、中国歴代の印章の印影や印款を掲載した「印譜」と呼ばれる書籍です。清代末期の官僚であり、詩人・学者・書家・歴史家である陳寶琛(1848-1935)が集めた古璽・古印を収録しています(ちなみに陳寶琛はラストエンペラー・溥儀の皇帝時代最後の帝師でもありました)。王朝や各種機関に伝わる印璽のほか、陳自身が数十年をかけて収集した印も多いようです。
歴史ある印影は書道家や書道研究家はもちろん、篆刻自体が美術品として鑑賞される対象となっており、豪華すぎるスタンプブックといえるかもしれません。

本書は1980年代に通常の書籍としても発売されていますが、それらより前の清代の唐本を和綴じ製本し、帙入りとしたもの。陳寶琛自身がまとめた原典に近いものですし、書籍版とは買取価格も2~3桁違っております。いわばこの仕様じたいも美術品として評価されているわけですね。
古書店三月兎之杜では、各種印譜の買取をお待ちしております。和綴じ仕様はもちろん、通常製本の研究・手本用書籍版なども大歓迎です。お気軽にご相談ください。
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