
現在古書店三月兎之杜では、デアゴスティーニやアシェットのパートワークシリーズの買取を強化中です。パートワークには毎号異なるアイテムが付属するコレクションタイプと、毎号付属のパーツを組み立てることで大型模型やジオラマなどが完成するビルドアップタイプに大別できます。
国内未発売シリーズ1/8『フォードGT』は、そのタイトル通り、日本ではデアゴスティーニのサイトから申し込む、通販仕様のビルドアップタイプのパートワークです。2021年から2023年にかけて、全110号構成で展開。マガジンなどは付属せず、実際の発送は4~5号分をまとめての月1回でした。
題材となったフォードGTは、1960年代に活躍したフォードのレーシングマシンです。当時モータースポーツ分野に進出するにあたり、フェラーリの買収を目論んだフォードでしたが、1963年5月、あと一歩というところで交渉は決裂に終わります。
この事態に奮起したフォードは、レーシングカーの開発に着手。翌年のニュルブルクリンク1000kmレースをデビュー戦とし、続けてル・マン24時間にも参戦するもともに全車リタイアに終わっています。しかしその後シェルビーアメリカンと提携し、フォードGTに多くの改良を施すことで65年のデイトナ2000kmにて初勝利を挙げます。しかし同年のル・マンには4台参戦するも全車リタイアとなってしまいました。
しかし1966年、ついに改良型のマークIIでル・マン24時間を制覇。同レースにはワークスマシン8第とプライベーター5台が投入され、1-3位をフォードGTマークIIが独占しました。以後ル・マンでは1969年までフォードGTが4連覇を遂げることとなり、当時最強とうたわれたフェラーリを圧倒します。このフォードとフェラーリの確執は、2019年公開の『フォードVSフェラーリ』でも描かれました。
モデルアップされたのは1968年・69年とル・マン24時間を2連覇した、シャーシナンバーP/1075を全長510mmの1/8スケールで再現しています。ギミックとしてはヘッドライトやブレーキランプの点灯いみっく、実車エンジン音を1/8で再現したサウンドギミック、ドアやボンネット類、ステアリング連動の前輪可動などの可動ギミックが盛り込まれています。