官能小説買取|フランス書院(結城彩雨、日向弓弦、館淳一、綺羅光ほか)多数

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1975年に創設され、官能小説を発行し続けているフランス書院。当初は新書判サイズで海外作品の翻訳を発行していましたが、やがて国内作家の官能小説を四六判のいわゆる文庫サイズで刊行していくようになります。

初期ラインナップにあった『ダーリン』(ハリエット・デイムラー)『義母』(トー・クン)はアメリカのフリーウエイ・プレスから出版された作品を翻訳したものですが、同作はもともとパリの前衛出版社オリンピア・プレスから発行された作品でした。

オリンピア・プレスのオーナーであるモーリス・ジロディアスがフランスからアメリカに移住して立ち上げたのがフリーウェイ・プレスとなります。なお、オリンピア・プレスはウラジミール・ナボコフの『ロリータ』を最初に出版したことでも有名です。

フランス書院の「フランス」の由来は公式サイトにはないのですが、もしかしたらオリンピア・プレスにその源流があるのでしょうか?

個人的(1970年生まれ)には1987年からスタートした『フランス書院コミック文庫』の印象も強いですね。80年代はいわゆるロリコン漫画誌の発行ブームがあり、同ブランドでは、本家フランス書院作品を原作とするコミカライズや単行本描きおろし作品などを年50冊前後のペースでリリース。

90年代には月刊誌『COMICパピポ』と同誌に連動した『フランス書院Xコミックス』がスタート。『コミック文庫』のほうは少年誌や青年誌などの他社で刊行された作品の再編集版なども取り扱われるようになります。

また、1993年からはコミック文庫から派生するかたちで「ナポレオン文庫」レーベルが発足。こちらではジュブナイルポルノと呼ばれる、若年層向けのポルノ小説が刊行されました。その挿絵画家には『COMICパピポ』や『コック文庫』『Xコミックス』などのコミック作家勢が採用されました。

現在ではジュブナイルという言葉じたい馴染みのない方も多いと思いますが、今風にいうならラノベ風ポルノとでも呼んだ方がイメージできるのではないでしょうか。本家フランス文庫との差別化として、ヒロインの年齢を若く設定されることが多かったようです。

逆にフランス文庫で主流の人妻ものなどは、ナポレオン文庫ではなかなか書かせてもらえなかったとか。

このほか1997年には「ブランタン出版」名義で、女性向けぼのボーイズラブ小説、ボーイズラブコミックスなども刊行するなど拡大を続けます。

2000年代に入ると成年コミック規制や出版不況などが重なり、コミック作品は規模縮小や業態の変更を余儀なくされます。最終的に現在ではコミック文庫やナポレオン文庫の系統は、電子出版という形態で受け継がれています。

しかし本家小説部門は手軽に入手できる官能小説としての地位を確立しています。このへん、あくまで個人的見解ですが、フランス書院レーベルでは先述の通り人妻ものなどをメインとすることで、美少女コミックブームとは一線を画す独自の読者を確保し続けたことも利点だったのではないでしょうか。

逆に2000年代中盤頃からはエロ本業界全体が規制が多い若手モデルから、熟女ものへとシフト。読者層の年齢上昇もあって、現在に至るまで安定したジャンルにもなっています。ある意味時代がフランス書院文庫に追いついてきた感すらありますね。

フランス書院文庫買取事例

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