仏教書買取事例『パーリ仏典』第1期ほか 片山一良訳

『パーリ仏典』片山一良訳 トップ画像

大藏出版刊、仏教学者の片山一良による訳の『パーリ仏典』シリーズをお譲りいただきました。ありがとうございます。

パーリ仏典は釈迦が説いた様々な説話をパーリ語で記したものとなります。説話とはいわゆる説法、悩みを抱く人に対しものの考え方を説いたり、あるいは様々なたとえ話を伝えることとなります。

釈迦入滅後、その教えは弟子たちの記憶や暗唱によってのみ受け継がれていくことになりました。しかしそれではやがて説法のかたちは薄れ、異説が混じったり、散逸する可能性があります。そのため弟子たちが集まり、各自の記憶をまとめての説話のとりまとめと記録・編纂が行われます。

その集まりを「結集」と呼び、1回目は釈迦の死後まもなく実施。マハーカーシャパやアナンダ、ウパーリといった釈迦に直接教えを請けた直接の弟子たちが編纂を手掛けています。2回目は入滅後100年頃、第3回は入滅後200年頃に実施されたといわれています。

その後南伝仏教でのみ、紀元前1世紀に第4回の結集が行われたとされています。ここまでは伝承の中の出来事ですが、1871年にビルマコンバウン朝の治世に第5結集が行われます。

そして現代に至り、1954年にビルマのヤンゴンで第6結集が実施されました。片山一良はパーリ語による原始仏教研究を専攻としており、今回お譲りいただいた『パーリ仏典』シリーズは、この時著された第6結集本を底本として訳しています。

『パーリ仏典』片山一良訳 第二期1 表紙

第1期全6冊は中部(マッジマニカーヤ)152経、第2期は長部(ディーガニカーヤ)34経を全訳します。そして第3期は相応部(サンユッタニカーヤ)を全10巻予定で全訳しますが現在(執筆時2024年1月)も刊行中で、2021年6月に9巻目となる大篇Ⅰが発行されました。

『パーリ仏典』片山一良訳 第3期3 表紙

今回は第1期全6冊、第2期1冊、第3期3冊というかたちでお譲りいただきました。刊行中ということもありますが、古書店三月兎之杜では全巻揃いでなくとも今回のように喜んで買取させていただきます。ぜひともお気軽にご相談ください。
古書店三月兎之杜の仏教書買取サイトはこちらです。

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