宮城県のお客様より、「週刊少年ジャンプ」1973年30号をお譲りいただきました。当時テレビアニメも放送中だった『マジンガーZ』が表紙を飾っていますが、実はこの30号の約一か月後、1973年35号で「つづきはテレビで観てね」と中途半端な状態で連載終了してしまいます。今回はこの件を中心にクローズアップしていきます。
お品物の状態・ご評価のポイント
スレ、ヤケ、シミ、汚れ、折れ等があります。切り抜きが20ページ程度あります。
発行から50年以上経過していますので、現存していること自体が貴重です。経年による若干のスレなどは当然と考えております。
また、表紙が『マジンガーZ』、巻頭カラーは『ど根性ガエル』と、貴重なカラー原稿掲載号です。ただし今回は20ページほどキリヌキがあったため、ややご評価に影響しました。
キリヌキの習慣について
写真は切り抜かれた『トイレット博士』と『アストロ球団』のページです。今回コマ単位で切り抜かれていますので、お気に入りのコマを保存したかったなどの理由がおありだったのでしょう。当時はこの方法は一般的でしたね。
もし雑誌のお気に入りのコマをいつでも見れるように手元に置きたいのであれば、今ならスマホで撮影すればいいことですよね。個人で楽しむのであれば問題ないはずです。しかし1970年代当時はメモ用に写真を撮っておくどころか、コピー機さえも印刷業界とかでなければ気軽に利用できませんでした。コンビニエンスストアなどにコピー機が普及してきたのは80年代以降です。
しかし今こうやって振り返ると、切り抜いたコマの方は現在も残っているのでしょうか。むしろ切り抜かなかった方が、雑誌全体として残っていたかもしれません……
週刊少年ジャンプ1973年30号

巻頭カラーは当時テレビアニメ(この頃は「テレビまんが」と呼ばれていました)放送中の『ど根性ガエル』。漫画は70年から76年、アニメも72年9月から2年間放送されるヒット作品となりました。80年代には『新・ど根性ガエル』のタイトルでコミックやアニメの続編が製作されたり、2015年には実写のテレビドラマ版も放送されています。ドラマ版の満島ひかりさんのピョン吉は、アニメの千々松幸子さんの雰囲気に近くてびっくりしました。
その他の同期作品はこちら。こちらの記事では25号の新連載作品『はだしのゲン』をクローズアップしていますが、この時期は新連載が5週連続スタート。
24号の『鬼っ子』や26号の『クライムスイーパー』は短期終了していますが、25号の『はだしのゲン』、27号『プレイボール』、28号『包丁人味平』は、いずれも現在まで語り継がれています。かなりの「当たり年」といえるかもしれませんね。
『マジンガーZ』と少年ジャンプ
少年ジャンプ版『マジンガーZ』は1972年42号(9月頃の発売)のスタート。テレビアニメ版は同年12月3日のスタートです。一般的な視点ではマンガ版が原作のように見えますが、実際には東映動画(現:東映アニメーション)と永井豪(ダイナミックプロ)が共同で出したアイデアを、それぞれ同時進行で映像化とコミカライズしたものです。
しかしその体制はジャンプ編集部の方針と合うものではありませんでした。『ハレンチ学園』を連載した流れでのスタートでしたが、73年10月号からの講談社の児童誌「テレビマガジン」誌上での連載が決定。当時ジャンプ編集部では漫画家の専属契約制度を進めつつあったため、連載は打ち切りとなりました。しかしテレマガの連載もテレビアニメも、翌年9月まで続いています。














