
1990年代前半から中盤にかけてのクルマ雑誌「オートワークス」を買取させていただきました。
この時期はバブル時代に設計された車が次々とデビュー、人口が最も多い70年台前後生まれが免許を取得するタイミングとも重なった時期でした。スポーツカーに加えRVの人気も上昇していた時期で、選択肢が増えたことで自動車業界はまだまだ好景気でした。
80年台後半から登場したいわゆる「走り屋」は、都会では高速の環状線を、地方では峠道を舞台として若者たちはスリルと競争を求めるようになります。さらに『湾岸MIDNIGHT(ミッドナイト)』が1990年に連載開始しており、この時期車両のカスタムやチューニングが流行します。
▼『オプション』『カーボーイ』等もありましたね。
雑誌「オートワークス」とは
フロム社のオートワークスは1988年の創刊。一貫して改造車テーマとして取り扱っていますが、創刊当時はシャコタンに竹ヤリデッパという、派手な外観のみを追求したいわゆる族車仕様の車両の紹介がメインでした。シャコタンは車高を下げること、竹ヤリは1~2mほどの高さまで延長されたマフラー、デッパは盛大に張り出したフロントスポイラーやオーバーフェンダーなどのことです。もちろんいずれもハリボテ同様の改造で走行性能は向上しないどころか、法定速度で走ったら空気抵抗や道路の段差で壊れそうな改造ばかりでした。これらの雑誌はそうした改造パーツや改造を請け負うショップの情報を紹介するのが目的でした。
しかし1990年台に入ると旧車(絶版車)の走行性能を追求するスタイルへとシフトします。「オートワークス」はフェアレディZ、しかも当時現役のZ32ではなく、S30やS130といった、2~3代前のモデルに注目。
エンジンについても同様に型番が「S」の頃に搭載されていた時代のL型エンジンの改造を追いかけています。当然これらは先述の『湾岸MIDNIGHT』の影響も大きかったのでしょう。
記事中に登場している「ミッドナイト」は実在するショップ。ショップが中心となって改造を牽引したり、谷田部のテストコースで最高速を競ったなどのエピソードは、『湾岸MIDNIGHT』やそのシリーズ作品でも語られてますね。
90年代のクルマ事情

私はこの時期はまだ学生から社会人なりたてで、免許はあっても車のチューンなどの余裕はなかったのですが、やはり車にハマるヤツはどんどんハマっていきましたね。先述の通りバブル期にがっつり開発費をかけた車がデビューしていた時期でしたし、GT-Rからユーノス ロードスターまで、様々なスタイルのスポーツカーが提案されていた時代でした。
87年に生産終了したAE86はまだ「安く手に入るFR」で人気だった頃です。『頭文字D』連載前から購入して、セカンドカーとして乗り続けている同級生がいたりします。少なくとも19年の時点では、何台目かはわかりませんが(少なくとも初代はもらい事故で廃車になっている)実家に預けてたまに乗りに帰っていました。
オートワークスは2008年以降は三栄から「G-ワークス」として発行を続けています(画像は公式サイトより)。最新号の表紙も昭和の旧車がずらりと並び、旧車の魔力おそるべしと思わずにはおれません。
古書店三月兎之杜では昭和から90年代にかけての車雑誌の買取をお待ちしております。当時の記事を懐かしむだけでなく、今なお現役で稼働している車両にとっては必要なパーツの貴重な手がかかりだったりするのです。
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