フランス書院の買取事例|文庫約200冊まとめて

フランス書院文庫約60冊 トップ画像

文庫サイズの官能小説の老舗出版社、フランス書院のコレクションおよそ200冊をお譲りいただきました。ありがとうございます。

フランス書院文庫に関しましては少し前の記事で詳しく触れさせていただきましたが、1975年の創設当時は海外作品の翻訳が中心でした。やがて国内作家の官能小説を文庫サイズで続々とリリース、このジャンルで頭角を現しました。本家となるフランス書院文庫においては成熟した女性をヒロインとする伝統を崩さず、その時々の流行にあわせて派生シリーズや新ジャンルを展開していくスタイルも特徴です。

80年代のロリコン漫画ブームのさなかでは「フランス書院コミック文庫」を新規展開。それは後に月刊誌「COMICパピポ」や同誌作家陣による「フランス書院Xコミックス」へと発展していきます。1993年には若年層向けの「ナポレオン文庫」レーベルを立ち上げ、コミック文庫やXコミックスの作家陣を挿絵画家として採用します。

さらに97年には女性向けBLジャンルを取り扱う「ブランタン出版」を立ち上げます。こうして時勢を採り入れつつそれらは新規ブランドに任せ、フランス書院文庫のコンセプトは不変を貫いていました。

そのため1970年代生まれで「コミック文庫」を楽しんでいた世代にあたる自分にとっては、本家の官能小説のほうはむしろ影が薄い印象があります。1990年代半ばころからの各種規制の影響もあり、ポルノ雑誌は2000年以降縮小を余儀なくされます。特に東京オリンピック開催にあわせ、コンビニ流通をほぼ断たれたのは出版界全体にとってのダメージでした。

しかしそうした苦難を乗り越え、現在のフランス書院文庫は電子小説や小説作品の電子コミカライズしたり、逆にコミック作品を原作として、小説作家がノベライズするなど、フランス書院文庫ならではの連動も試みられています。本記事を書くにあたって公式サイトも色々覗いてみたのですが、電子小説サンプルの文字が大きく、ああ、やはりスマホで読むならこうしないとだよねと共感せずにはいられませんでした。

時代にあわせた様々な展開・試みを続けているフランス書院文庫。それでも根幹となる「フランス書院文庫」のブランドは頑ななまでに熟女ものメインで、紙媒体での発行を続けているところに同社の矜持を感じます。

古書店三月兎之杜では。フランス書院文庫をはじめ各種官能小説の買取をお待ちしております。買取に出せることも電子書籍にはない紙媒体の魅力でもあります。コレクションを整理しようかな、あるいは電子に切り替えようかなという時に、ぜひともお気軽にご連絡ください!

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