芥川龍之介全集をお売り頂きました(全24巻 岩波書店)

芥川龍之介全集の新版
この度は、芥川龍之介全集の新版を宅配にて買い取りさせて頂きました。
芥川龍之介の作品が読める全集は、今ではこちらの新版以外にはお値段をお付けすることが難しくなってきてしまいました。似ているところで言えば漱石全集もまた然りですね。全集はどうしても次の版が出ていると、悲しい事に新しい版に流れていってしまうんですよね・・・。ですが、三島由紀夫のように旧版でも大丈夫な全集もまだございますので、旧版か新版か分からないといった場合にも、お気軽にお問い合わせください。

それでは今回は、芥川龍之介と、こちらの全集についてご紹介致しましょう。
芥川龍之介
それにしても渋い顔ですよね。
まさに文豪といった風格・・・威厳がありますね。
芥川龍之介の笑顔
でも時には、こんなににっこり!
芥川龍之介のイメージといえば、一枚目の渋い顔が真っ先に想像されるかと思いますが、ずっとあんなに難しい顔しているわけではありませんからね(笑)でも芥川龍之介の笑っている写真というのは中々に貴重です。ちなみに一緒に写っているお子さんは、芥川龍之介の子供、芥川比呂志(あくたがわ ひろし)です。将来は父と同じ小説家ではなく俳優としての道へと進むのですが、それはまた別の機会にでも。

芥川龍之介という小説家を知らないという方は中々いないかと思いますが、どういう人物だったのかという事までは知らない方が多いのではないでしょうか。代表作としては「羅生門」等がありますね。
侏儒の言葉より地獄
-人生は地獄よりも地獄的である-
第13巻「侏儒の言葉」の中、「地獄」の冒頭部分にも記載されている有名な名言です。芥川龍之介の見解を簡単に要約すると、人が死んで地獄に行き、そこで受ける苦痛には一定の法則性があり、いずれ慣れていくが、人生には法則性がないため、地獄で受ける苦痛よりも苦しいものだ。と、そういう捉え方が出来ます。皆さんならどう考えますかね。とはいっても、今が順風満帆な方ならば、どう考えても地獄の方が苦痛に感じるでしょうし、今が上手くいっていない方にとっては地獄にいったとしても変わらないと感じる方がいるかもしれません。考えてみても正解は分かりません。

私が好きな歌手の歌詞で、”最初から苦しみのない生き方選ぶでしょうか”という言葉があるのですが、いつも聴きながら考えてしまうんですよね。苦しい事なんて、ないにこした事ないんでしょうけど、一生苦しい事がない人生ってどうなんでしょうね。やりがいもない、達成した時の喜びもない、果たして生きていることは楽しいんですかね。まぁ、苦しいことばかりが起きるのも嫌ですけどね(笑)

神様はその人に乗り越えられると思った試練しか与えないんだよ、と小さい頃によく両親に言われていたのを思い出してしまいました。こういう言葉を残している彼もまた、その生涯に絶えずドラマがまとわりついていました。

【芥川龍之介の生涯】
まず龍之介が生まれて八ヶ月後、母親のフクが精神に異常をきたし、突然発狂してしまいます。その為、フクの実兄である芥川道章の養子となり、引き取られます。そしてここから芥川という姓を名乗るようになります。実の父は新原敏三(にいはら としぞう)という人物です。龍之介という名前は辰年、辰月、辰日の辰刻に生まれたので龍之介と命名されたんですよ。

その後、小学校へと入学し、龍之介が10歳になった頃、実母のフクが亡くなり、実父の新原敏三が龍之介を取り戻そうとします。ですが、芥川家養子縁組という解決法に従い、龍之介は養子のままとなります。ただ、結構ないがみ合いだったとも言われていて、裁判記録や親族会議決議書などが残っているそうです。

そして大正8年、27歳の時、大阪毎日新聞社に入社し、創作活動にも専念するようになります。

そんな芥川龍之介の死因ですが、最後は致死量にあたる睡眠薬を飲んで、服毒自殺でこの世を去ってしまいます。遺書が残されており、僕の将来に対する唯ぼんやりした不安という自殺の動機としての言葉は有名です。同じ年に残している「河童」という小説が、その自殺の動機を考える事のできる作品となっています。
本の状態
この度はこのように大変綺麗な状態でお売り頂きましたが、1995年に発行されているものですので、経年相応の古本の状態でもそこまで金額に差異は出てまいりませんので、ご安心ください。


古書店三月兎之杜では、皆様の大切にされていた古本、書籍の買取のご相談をお待ちしております、近年の厳しい読書事情という事もあり、買い取りさせて頂くことが難しくなってしまったご本も多くはなってきておりますが、その中でもまだ価値を見出すことが出来るご本も数多くございます。どうせ古い本だから売れないだろうと思われていても、まずは当店にご相談ください。買取可能であれば事前に無料でお見積りさせて頂きます。

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こちらは古書店三月兎之杜で買い取りさせて頂いている全集の、ほんの一例に過ぎません。
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