『安部公房全集』を宅配買取させて頂きました(新版の30冊揃/新潮社)

安部公房全集

福島県の方から宅配買取でお売り頂きました。有難うございました。
安部公房の全集につきましては、作者が在名中の1972年から刊行された『安部公房全作品』(15冊揃)もありますが、こちらは決定版ともいえる、全30冊揃となります。

安部公房は皆様ご存知の通り、1960-1970年代の 作家さんで、同時代の三島由紀夫と並び、全集でも人気のある作家です。三島といえば、2人の共通の友人にドナルド・キーンがおりますが、あるときドナルド・キーンの引越し時に安部公房が手伝ってくれた(ドナルド・キーンの講演会にて、記憶が曖昧で違っていたらごめんなさい)という話も聞いたことがあります。

彼の一番有名な小説とはなんでしょう?
個人的には、1963年に読売文学賞を受賞した「砂の女」でしょうか。これは岸田今日子、岡田英次主演で東宝から映画化され、自分はテレビで見た記憶があります。
その映画のストーリーは(以下ネタバレ注意です)・・・、とある村で、、砂の地中深くに掘った家で生活している女(岸田今日子)の所に、昆虫採集に来た男(岡田英次)が、村人によって閉じ込められてしまう話です。砂をかき出さないと埋もれていしまう村と、その掻き出しをする女。この地中にある女の家から出るには、縄梯子で登るしかありませんが、当然、梯子はありません。もちろん男は逃亡を試みますが、うまく行きません。
そして、ある日、女は妊娠してしまいます。衆人環視に囃し立てられる、そんなシーンも映画にはありました。そして女は地上に出され病院に連れて行かれますが、そのとき偶然、縄梯子がそのままになっていました。しかし男は何故か逃げないのです・・・。という、当時のモノクロ映像ともあいまって、見る人の精神に深く入り込む映画となっておりました。

という訳で、もし、安部公房の本の最初の1冊、ということでしたら、小職としては「砂の女」をお勧め致します。
皆さんも是非如何ですか。
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