買取事例|『原色法帖選』全49巻揃をお売り頂きました。

原色法帖選

原色法帖選 全49冊

全巻並べますと圧巻です、巻によってはサイズも異なっております。

(※2019年7月31日追記:ご成約頂きました。どうも有難うございました。)

東京都の書道の先生より、二玄社より発売された『原色法帖選』 全49巻揃を買い取りさせて頂きました。全49巻お揃は大変お珍しく貴重と思います。どうも有難うございました。
ちなみにタイトルの「法帖」(ほうじょう)とは、習字の手本や鑑賞用に先人の筆跡を模写したり臨写したもの、あるいは石や木に刻んで印刷した折り本のことを指します。
ところで、この『原色法帖選』は、書道研究のみならず歴史研究にも役に立つとも言われております。何故ならば、現代に残っている石碑に刻まれていた文字は徹底的に傷んでしまっていたり、実物が存在していなかったりといった理由があります。現代ではこのような本でしか確認することが出来ない状態なのです。

このような書は、文字に対する情熱を持った先人の方々が残してくれたものなのでしょうね。早速何冊かページを開いてみましょう。

原色法帖選 第1巻

左がケースで右が書譜になります。1巻ずつ収めてあります。

まずは第1巻『書譜』。こちらは唐書(唐一代の歴史を記した書)の中で最も「王羲之」(おうぎし)に迫った本と言われております。

「王羲之」とは”書聖”とも呼ばれている人物です。名家に生まれて官僚を務めたものの政界から退き隠遁の日々を送っていました。そして甲羅や金属器に掘って文字を書いていた当時の文化に多大な影響を与え、紙へ文字を書くという文字文化の転換を促しました。しかし現代では彼の書いた字は戦乱などで失われており、複製されて現存するこのような書物のみとなっております。

原色法帖選 第1巻

王羲之の文字に迫ったページを開いてみますと草書で書かれております。これが現代の文字に至る前の文字であると思うと、漢字の成り立ちを知ったときの様なひそかな喜びを感じますね。

原色法帖選 第40巻

続きましてこちらは、第40巻になります。こちらの巻の内容は、先程紹介させていただきました王羲之の書を研究していた唐代の書家、欧陽詢(おうようじゅん)の”九成宮醴泉銘(きゅうせいきゅうれいせんのめい)”を見ることが出来ます。

九成宮醴泉銘

この文字は、日本において昭和時代から小中学校の教科書の手本に取り入れられたと言われております。確かに私も小学生の頃に見かけた、習字のお手本のような丁寧で美しい文字になっております。こういった書をお譲りいただけるのは大変嬉しく思います。弊店をお選び頂き、誠に有難うございました。
(ご参考)
『原色法帖選』(聴氷閣墨宝の巻)の買取事例はこちらです。


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